森重さんは若い頃、カヤックに熱中していた経験から水辺での安全対策の重要性を強く認識していました。しかし、教員になって間もないころ、学校行事で目の前で子供が溺れるといった危険な場面を目の当たりにし、水辺での安全対策が不十分であることを実感しました。自分が知っているだけでは子どもたちの安全を守ることはできない、ちゃんと伝えていくことが大事なのだと実感しました。
これを機に「ライフジャケット」の必要性を訴える活動を開始し、数年後に所属校の行事に参加する子供の分のライフジャケットが揃えるまでに至りました。少しずつ進んでいることを実感していた2007年夏、自身が所属している市教育委員会のイベントにて、近くの小学校の児童2名が四万十川でなくなるという事故が発生しました。この事故を受け、さらに強く「安全対策を伝えること」の重要性を感じ、事故を防ぐために積極的に発信することを決意しました。彼の使命は、水辺に慣れていない人にも「ライフジャケット」を当たり前の選択肢とすることです。